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男性の不動産投資。競売入札シミュレーション神戸地裁本庁編R2.11.24開札①
特殊な建物と関係性。難易度が高いです。
さて、今回取り上げるのは「区分マンション」をチョイス!
神戸地裁本庁
土地が2件・戸建てが16件・マンションが11件で、合計29件の開示です。
前回の公示と比べ8件増えました。
入札物件の期間は、
入札期間は11月11日~11月18日
開札期日は11月24日です。
事件番号 令和02年(ケ)第62号
売却基準価額 800,000円
買受申出保証額 160,000円
買受可能価額 640,000円
種別:区分所有建物
物件番号:1
所在地:神戸市中央区中山手通一丁目
種類(登記):居宅
構造(登記):鉄筋コンクリート造2階建
専有面積(登記):
5階部分 28.16m2
6階部分 28.16m2
間取り:4DK
バルコニー:西向き
バルコニー面積:あり
管理費等:
敷地利用権:その他
占有者:債務者・所有者
築年月:昭和39年10月
階:5階と6階
総戸数:
3点セットの見るポイント
■物件明細書より
・買受人が負担することとなる他人の権利より
【物件番号1】
なし
・物件の占有状況等に関する特記事項より
【物件番号1】
本件所有者が占有している。
・その他買受の参考となる事項より
【物件番号2】
本件建物のために、その敷地(地番〇番〇、所有者【法人A】につき使用借権が存する。買受人は、敷地利用権の設定を要する。
※区分建物の場合は、土地は敷地権として利用されます。土地が敷地権化されている場合は、「敷地権」と呼び、そうでない場合は「敷地利用権」と呼び分けています。
■現況調査報告書より
1.建物所有者が本建物を空家の状態で占有している。
2.【目的外土地の概況より】
①土地所有者と建物所有者との間で使用借権が存するようです。
占有開始時期は昭和49年3月からとなっています。
※関係人の陳述等より
【賃借人【A】の親族】より
【A】(目的外土地所有者会社代表者)より
1.本件建物の最初の所有者と敷地の全共有者の【B】が友人だった。敷地に関して地代を頂くことは今までしていなかった。
2.当該物件(マンション)は、既存のビルの増築工事によるもの。敷地の範囲についても厳密に区別はしていないと思われる。
3.マンション5階の勝手口から隣接するビルに出入りができる構造になっている。
4.本件建物に居住していた【C】はビルのエレベーターを利用されていたので共益費を徴収していた。
5.水道料金は各戸子メーター設置。使用料を徴収。
6.多額の滞納が生じているので所有者に支払いを求めるが連絡が取れない。競売手続きで本件建物の競落人になった方には敷地を貸すつもりは全くない。
7.競落人が滞納している共益費、水道代金全を支払う場合は別である。
8.マンションには管理組合はない。ビルが自主管理している。
9.マンションでは、月々の管理費、修繕積立金は徴収していない。
【D】債務者兼所有者より
1.本件建物には、嫁ぐまでは暮らしていた。
2.嫁いでからは本件建物で暮らしたことはない。共益費、水道料金の滞納は全く知らない。
3.どういう状況か知らないため、回答書は白紙で返送します。
※執行官の意見より
1.長期間住居として使用されていない状況の建物である。畳に黒カビが発生。ガスレンジ周りには酷い油汚れがこびりついている。6階居室の天板は雨漏りが下人と思われる剥離が認められる。現状のまま住居として使用することは極めて困難な状況の建物であると思料された。
2.マンションには、オートロック設備、エレベーター設備の設置はない。
3.ライフラインはすべて供給停止の状況。第三者の占有を示すものも存在しなかった。
4.回答書の日付にある滞納額は、2,220,350円
5.敷地所有者法人は「今後敷地を貸すつもりはなく、それを無視して本件建物の新所有者になったものに対しては、地代を請求する」旨回答書に記載している。
□室内写真等より
1.メゾネットタイプのお部屋です。3LDKの間取りのようです。
2.室内には荷物は残っていないようです。
3.長らく住まわれていないのが写真からも感じられます。
4.和室の天井部も雨漏りのためか、腐食しているように見受けられます。
5.玄関とは別に勝手口が存在し、その勝手口から隣接するビルへ移動できるようです。
■評価書より
・最寄駅より徒歩約7分程度の場所のようです。道路距離550m。
・敷地は土砂災害警戒区域に含まれる。
・西側近接地にカトリック教会がある。
・総戸数は不明。
・経済的残存耐用年数|約5年程度。
・エレベーターは隣接するビルにあり。マンションには無し。
・管理の形態は自主管理。
・マンション全体の修繕積立金の額は、なし。
・近い将来での大規模修繕の工事予定はなし。
・評価算定の基準額が土地、建物の合計で約229万円となっています。
・現在住まわれている賃料にて算出。約61,500円/月です。年間だと73.8万円となります。
投資シミュレーション
それでは、売却基準価額より先ほどまでの事例を含めて見ていきたいと思います。
売却基準価額が80万円です。
家賃収入が6.15万円で計算します。年間で73.8万円となります。
計算式1【売却基準価額での計算】
73.8万円÷80万円×100=92.25%(表面利回り)となりました。
続いて、基準額での価格を基に計算しています。
約229万円
計算式2【基準額での計算】
73.8万円÷229万円×100=32.22%(表面利回り)となりました。
計算式3【計算式2より2割減で求める計算】
73.8万円÷183.2万円×100=40.28%(表面利回り)となりました。
ただし、滞納金がありますので、そちらを加算して再度計算をしてみます。
計算式1【売却基準価額での計算】
73.8万円÷(80万円+222万円)×100=24.43%(表面利回り)となりました。
計算式2【基準額での計算】
73.8万円÷(229万円+222万円)×100=17.36%(表面利回り)となりました。
計算式3【計算式2より2割減で求める計算】
73.8万円÷(183.2万円+222万円)×100=18.21%(表面利回り)となりました。
入札は見送りですね。
入札時のワンポイント
初めて見るケースの競売事例でした。
既存の建物から増築された区分マンション。
敷地の利用についても使用借権となっていて、利用料が発生していなかった。
また、管理費、修繕積立金がないのも初めて見ました。
古いマンションでは、管理費、修繕積立金をわけずに合算して徴収されているケースはありますが、まったく徴収されていないケースは初めてです。
事件番号が(ケ)の物件なので、担保としての評価があったんですね。
気になるのは、どのような借り入れに対して競売が行われたのか?
入札するにはハードルが高いですが、個人的にはすごく興味がある物件です。
土地所有者も以前の所有者の滞納金を支払えば、引き続き利用できそうなことも記載されていました。
ただ、気になるのは、先ほども書きました通り、修繕積立金をとっておらず、共益費として受け取っていただけなので、今後大規模修繕工事をするうえで、個人負担がどれだけ求められるのか?そこが不安ですね。
本ブログのコンセプト
このブログでは、不動産投資を目的とした競売入札による物件のシミュレーションをしています。
投資として「不動産投資をご紹介しています」
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コンセプトは簡単です。3つだけ。
1.男性のための不動産投資
2.500万円以下の不動産投資物件を購入
3.競売を利用した市場よりも安い価格で物件を購入(利回りUP)
これにより20年~30年先で毎月の家賃収入で将来の収入の不安を解消するお手伝いをしております。
多くの皆様の将来の幸せを心よりお祈り申し上げます。