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女性の不動産投資 競売入札シミュレーション 神戸地裁本庁編①
今回は神戸地裁本庁管轄の競売物件を見ていきたいと思います。
今回も1R見ていきます。
入札期間は令和2年6月10日~6月17日までです。
開札期間は6月23日なので、入札を検討される方はお急ぎください!
では、早速今回取り上げる競売物件を見ていきましょう。
事件番号 令和02年(ケ)第19号
売却基準価額 1,700,000円
買受申出保証額 340,000円
買受可能価額 1,360,000円
種別:土地 持分売り
物件番号:1
所在地:神戸市灘区友田町四丁目
地目(登記):宅地
土地面積(登記):197.79m2
用途地域:商業地域
建ぺい率:80%
容積率:500%
持分:57635分の1388
種別:区分所有建物
物件番号:2
所在地:神戸市灘区友田町四丁目
種類(登記):居宅
構造(登記):鉄筋コンクリート造1階建
専有面積(登記):4階部分 12.33m2
間取り:ワンルーム
バルコニー:南向き
バルコニー面積:あり
管理費等:8,820円
敷地利用権:所有権
占有者:債務者・所有者
築年月:昭和58年12月
階:4階
総戸数:32
こちらの物件です。
区分マンションの競売物件です。土地が敷地権化されていないため、土地と建物と一体で競売になっています。敷地権化されていないからと言って、敷地権化されている物件と生活するうえで何ら支障はありません。
占有者は、所有者で空家で占有していますので、落札後は賃借人の募集が必要です。
3点セットの見るポイント
■物件明細書より
こちらでは所有者本人が所有しているため、他人の権利などは記載がありません。
マンションへ支払う管理費等の滞納は調査時点ではないようです。
■現況調査報告書より
・所有者は空家で使用している。
※1Rの場合は、京都や大阪と同じく所有者が占有の場合は空室率が高いですね。
・滞納金
調査時点ではないようです。令和2年3月現在。
・退去後のリフォームもされているため、すぐに募集ができそうです。ただし、1年以上空家になっているようなので再度お掃除が必要かもしれません。
□関係人の陳述等より
・マンション管理人
本件建物は、1年くらい前から誰も住んでおられません。
・法人担当者(恐らく以前管理をされていた会社のコメント)
本件建物に関して、以前、本件債務者兼所有者と賃貸借契約を結んでいましたが、空室になりましたので、契約関係はなくなりました。
※恐らく、サブリース会社だと思われます。転借人が退去されたことで契約が解除されたかも知れません。
□執行官の意見より
今回は、ついていませんでした。その代わりに「その他の事項」という書面欄に
本件建物は、関係人の陳述及び立ち入り調査の結果、本件債務者兼所有者が空家状態で占有していると思われる。
とのコメントがありました。恐らくこちらで所有者が空家で占有しているとの回答になっているのでしょう。
また、目視上、特に不具合は見受けられず、経年程度の劣化が認められる。なお、本件建物内は、クリーニング済みであると思われる。
→思われる理由は室内写真でわかります。
□室内写真等より
・間取りは1Rタイプです。添付資料ではお部屋の広さがわかりません、みため約5帖といったところでしょう。
・ユニットバスは浴室と洗面、トイレがセットです。
・洗濯機置き場は外置きです。
・ミニキッチンが付いています。
・下駄箱があります。
・クローゼットはありません。
・バルコニーがありますが洗濯機を置くとスペースがなくなりそうです。
・卓上のガスコンロを設置できるタイプです。
※恐らく都市ガスだと思うので、購入して設置する際は都市ガス用で購入するようにしてください。
・写真には、室内、ミニキッチン、浴室が写っています。退去された後、改装をして募集をされていた?これからしようとしていた?そのような様子が伺えます。
なので、落札後の改装費は写真上では不要かもしれません。
■評価書より
・経済的残存耐用年数は約10年です。
・エレベーターあり
・オートロックあり
・マンション全体の修繕積立金は約1800万円です。
・バルコニーは周囲を建物がかこっているため採光はなさそうです。
・角部屋に位置していますが、エレベーターなしの4階です。
・取引事例の採用は何を採用したかがわかりません。神戸は独特の記載方法のようです。
調整額が228,000円として試算されています。
・賃料設定は年間37万円として試算されているので、参考価格約3万円/月(家賃、共益費込み)として計算されています。
投資シミュレーション
それでは、売却基準価額より先ほどまでの事例を含めて見ていきたいと思います。
売却基準価額が170万円です。
評価人参考の見込み家賃収入が3万円です。年間で37万円となります。
計算式1
37万円÷170万円×100=21.76%(表面利回り)となりました。
続いて、取引事例での価格を基に計算しています。
㎡228,000円×12.33㎡=2,811,240円となりました。
約280万円として計算します。
計算式2
37万円÷280万円×100=13.2%(表面利回り)となりました。
今回でも取引事例での目線は10%以上あれば購入される方がいらっしゃることがわかります。
そうなると近い数字で入札をしないと落ちないのか?
競売で入札して落札することを前提で考えると、280万円から2割減で約224万円となります。
計算式3
37万円÷224万円×100=16.5%(表面利回り)となりました。
15%以上回る計算になるので上限はこのラインですね。 この辺りで落札できればまだ良いかも知れません。
今回は改装済みで空家であるためすぐに募集ができる状態で、かつ改装費がかからない。入札件数がどれだけ入るのか?
まったく神戸地裁本庁の競売を見るのもシミュレーションするのも初めてなので、想像がつきません。
今回も今後の参考のデータ取りとして入札数も見ていきたいと思います。
ただ気になるのは、お部屋の狭さですね。小振りすぎるのとバルコニーが周りの建物に囲まれているため暗い。
そうなると他の物件との差別化を図るうえでは家賃を下げないと部屋が埋まらない可能性が高くなってきます。
もしくはそれを逆手に取ったアイデアでお部屋を見せることができれば違ってきます。
と、いうことで、改装済み空家であるため初心者の方でも入札しやすい物件です。
あとは、利回りもそうですが、空室対策をどのように考えるのか?
最低の家賃設定をどうするのか?事前に近隣の物件の賃料なども調べてから入札を考えることをお勧めいたします。
6月23日の開札結果を見て皆様へまたご報告いたします。