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  • 執筆者の写真takayuki

女性の不動産投資 競売シミュレーション④ 大阪地裁本庁



今回は大阪地裁本庁の競売入札シミュレーションをしていきます。


シミュレーションする競売物件は現在入札期間中です。6月10日入札締め切りなので入札を検討されている方はお急ぎください。


それでは早速見ていきましょう。


 

今回の競売物件は


事件番号 令和01年(ケ)第877号

売却基準価額 3,780,000円

買受申出保証額 760,000円

買受可能価額 3,024,000円



種別:土地

物件番号:1

所在地:大阪市東淀川区豊新三丁目

地目(登記):宅地

土地面積(登記):43.71m2

用途地域:第一種住居地域

建ぺい率:80%

容積率:200%

種別:区分所有建物

物件番号:2

所在地:大阪市東淀川区豊新三丁目

種類(登記):店舗・居

構造(登記):木造瓦葺2階建

専有面積(登記):

1階 33.98m2

2階 22.34m2

専有面積(現況):

1階 約36.58m2

2階 約35.14m2

間取り:店舗+1DK

バルコニー面積:不明

敷地利:債務者・所有者

築年月:昭和39年12月

階:1階と2階


こちらの物件です。

 

3点セットの見るポイント

 

まず、登記記録の面積と実際の面積が違うようです。


■物件明細書より

こちらには特に気を付けないといけない他人の権利など落札者が負担しないといけない注意事項は書かれていません。


■現況調査報告書より

順番に中身を見ていくと、所有者が土地と建物を使用していることが書かれています。

そして、建物については空家で使用しているようです。


建物が接する前面道路は建築基準法上の道路であること。建て替えができる。


連棟式建物で2戸1のワンセットであること。


建物に設置されているものが一部隣接地に越境している可能性があること。


室内の2階物置の天井に雨漏り箇所が認められたこと。


2階の床面で撓みが感じられたこと。


郵送物を送付しても所有者から回答がないこと。


以上のことから執行人は所有者が空家で占有しているものと認めている。


■室内写真より

外観、内観の室内写真を見るとまだ比較的近年に改装されたように窺えます。


グーグルのストリートビューで過去の写真を見ると直近ではダーツバー、その前は飲食店が入っておられたようです。


店舗内では中の厨房設備などは取り外しされていてスケルトンになっていますが、店舗内の造作は残っているのでそのまま居ぬき利用も考えられます。


玄関も店舗用と居住用で2つ用意されています。


トイレは1階と2階双方にあり、キッチンも2階にもあります。

しかし、浴室がついていないのと洗濯機置き場もありません。

住戸としての利用を考えると新たに設置する必要があるかは落札者で検討が必要ですね。


■評価書より

評価書からは特筆して注意すべき点は特に見受けられませんでした。


 

投資シミュレーション

 

■売却基準価格は378万円です。

店舗付き住宅のため家賃設定は8万円と仮定します。


8万円×12ヵ月=96万円

売却基準価格で入札すると


96万円÷378万円×100=25.3%となります。


さすがにこの金額では落札するのは厳しいかと思われるので15%の表面利回りで再度見直してみると


96万円÷15%=640万円となりました。


室内の原状回復費もどこまで考えるか?1階店舗はそのまま貸すことを考えると改装しなくてもよいとして、住居用の改装をどうするのか?

さきほども書きましたが、浴室、洗濯機置き場がありません。

おまけに洗濯を干すためのバルコニーがありません。


なので、あくまでも休憩室的な役割のためのお部屋にしておくのか?


はたまた店舗利用のお客様に対して別の使用方法でご利用頂くのか?


考えると色々と利用価値はありそうですね。


 

まとめ

 

売却基準価格だけを見ると入札するのも面白そうな競売物件です。


店舗付きの物件のため、通常の住居と比べ家賃も高くいただくことができます。


過去のグーグルストリートビューを見ても、飲食関係のお店が利用されているため、店舗利用で考える方は探している地域であり利用価値も見込めそうです。


ただし、気を付けないといけないのが、連棟式の建物のため、隣接する建物との間では音が響きやすいです。


人が生活するうえで生活音を気にされる方も多くいらっしゃいます。そして、近隣のトラブルは専ら音の問題がつきまといます。


そのようなトラブルが起こらないように注意しておく必要はありますね。


また、建物は昭和39年の建物です。色々と毎年不具合が出てくる可能性があるため、修繕費をこつこつと貯めておかないと怖いですね。


いきなりドンっと修繕費がかかるようであれば圧迫されるのにも注意が必要です。


ということで、今回は店舗付き住宅の物件を取り上げてみました。


住居だけであれば、家賃は高く伸び悩みますが、店舗付きとなると家賃が期待できることから入札者の数も増えそうです。


毎回お話してます通り、


ご自身の利回り計算でどれくらいの利回りを期待するのか?その点に焦点を当てて入札してください。


落札するために金額を上げていくと本末転倒になってしまいます。


私の目安としては500万円での入札が天井です。


500万円で落札できた場合は96万円÷500万円×100=19.2%(表面利回り)です。


せっかく競売で落札するならば最低これくらいの楽しみをもって入札に臨みたいです。

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