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女性の不動産投資。競売入札シミュレーション神戸地裁本庁編④R2.8.4開札
さて、今回取り上げるのは神戸地裁本庁の競売物件です。
ファミリータイプのマンションです。
神戸地裁本庁
今回取り上げる入札物件の期間は、
入札期間は7月22日~7月29日
開札期日は8月4日です。
事件番号 令和01年(ヌ)第70号
売却基準価額 2,830,000円
買受申出保証額 570,000円
買受可能価額 2,264,000円
種別:
区分所有建物
物件番号:1
所在地:神戸市須磨区菅の台五丁目
種類(登記):居宅
構造(登記):鉄筋コンクリート造1階建
専有面積(登記):4階部分 62.05m2
間取り:3LDK
バルコニー:南向き
バルコニー面積:あり
管理費等:10,000円
敷地利用権:所有権
占有者:あり
築年月:昭和50年3月
階:4階
今回取り上げる物件はこちらの物件です。
3点セットの見るポイント
■物件明細書より
・買受人が負担することとなる他人の権利より
【物件番号1】
賃借権
範囲:全部
賃借人:A
期限:定め無し
賃料:65,000円
敷金:なし
※上記賃借権は最先の賃借権である。
■現況調査報告書より
・占有者が使用しています。
・滞納はないようです。【令和元年12月調査時点】
・管理会社の介在はなく自主管理のようです。
・平成26年3月頃から占有しているようです。
・貸主は所有者でなく、その他の者【C】となっています。
・礼金15万円、上記賃貸借契約が締結されたと思われる平成26年3月頃の本件建物の所有者は【C】であるが、現在の所有者は本件債務者であり、賃貸人たる地位が同人に引き継がれていると思われる。
・立ち入り調査の結果、本占有者が居住していると思われる。
・目視上、特に破損等は見受けられず、経年程度の劣化が認められる。
・本件債務者に対し照会書を送付したが、応答がなかった。
※関係人の陳述等より
・本件占有者より
1.本件建物に住んでいます。
2.賃貸借契約の内容は、契約書に書かれている通り。貸主が【C】となっているのはわからない。仲介業者へ毎月家賃を振り込んでいる。振込されている通帳を執行官が確認。
3.本件建物内では、特に不具合はありません。
□室内写真等より
・3LDKの間取りです。
・室内の設備を見ると、いずれかのタイミングで、キッチン、洗面化粧台は入替をされているように見受けられます。
・室内の荷物については、生活実態がある家財道具などが写っています。
■評価書より
・最寄駅より徒歩約23分程度の場所のようです。道路距離約1800m。
・経済的残存耐用年数は約5年となっています。
・エレベーターはありません。
・駐車場はありますが、受付順のようです。総台数は120台。
・複数棟の団地となっているようです。全体の総戸数が210戸となっています。
・マンション全体の修繕積立金は不明となっています。自主管理のため細かく金額がでないことはよくあります。
・保守管理の状態:やや劣る。
・エレベーターなしの5階建ての4階部分となっています。
・評価算定の基準額が土地、建物の合計で404万円となっています。
・賃料と共益費込み額は約6.5万円/月。年間だと78万円となります。
投資シミュレーション
それでは、売却基準価額より先ほどまでの事例を含めて見ていきたいと思います。
売却基準価額が283万円です。
家賃収入が6.5万円で計算します。年間で78万円となります。
計算式1【売却基準価額での計算】
78万円÷257円×100=30.35%(表面利回り)となりました。
続いて、基準額での価格を基に計算しています。
約404万円として計算します。
計算式2【基準額での計算】
78万円÷404万円×100=19.30%(表面利回り)となりました。
計算式3【計算式2より2割減で求める計算】
78万円÷323万円×100=24.14%(表面利回り)となりました。
上記の結果になりました。
利回りが15%とすると
78万÷15%=520万円となりました。
できることなら300万円あたりで落札して、26%狙えたらいいんですが。
どうでしょう?
入札時のワンポイント
今回の物件は女性投資家さんにとって狙い目な物件ですね。
気になるポイントとして、
占有者が所持している賃貸借契約書が前所有者【C】の記載がある契約書であること。
これについては、新たな契約書のまき直しがされていないだけなので、問題はないかと思います。
現在はお部屋の仲介をされた仲介業者へ家賃を振り込んでおられるので、振込口座の変更等の手続きはお伝えして変更を促す必要はありますが、特段ややこしいお話ではありません。
また、お部屋にお住まいなのがご家族で住まわれている様子です。
お写真を見てもお子様も小さなお子様の存在が窺えるものが何点か写っていますので、お部屋を借りて下さっている期間もまだ当面は長くお住まい頂けそうな雰囲気です。
ただし、気を付けて頂きたいのは、今現在住まわれている方が退去されてからの空室リスクです。
目の前の利回りだけを見ると、狙い目ですが、需要と供給のバランスを考えたうえで入札を検討してくださいね。
ちなみに、売却基準価額で落札できた場合の表面利回りが30%なので、その場合はおよそ、3年弱で回収できる計算となります。
300万で落札して26%とすると、それでも4年までに回収できる計算です。
いずれにせよ売却基準価額に近い金額で落札できれば面白いかも!