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  • 執筆者の写真takayuki

男性の不動産投資。競売入札シミュレーション神戸地裁尼崎支部編R2.11.19開札①

更新日:2020年10月22日





家賃が好条件やけど、退去されると見込みが薄くなる。


さて、今回取り上げるのは「連棟式建物」をチョイス!


神戸地裁尼崎支部


土地が2件・戸建てが7件・マンションが8件で、合計17件の開示です。

前回の公示と同じ17件です。



入札物件の期間は、

入札期間は11月5日~11月12日

開札期日は11月19日です。


 

事件番号 令和02年(ケ)第15号

売却基準価額 2,200,000円

買受申出保証額 440,000円

買受可能価額 1,760,000円


種別:土地

物件番号:1

所在地:尼崎市西本町二丁目

地目(登記):宅地

土地面積(登記):41.02m2

用途地域:第二種住居地域

建ぺい率:60%

容積率:200%


種別:区分所有建物

物件番号:2

所在地:尼崎市西本町二丁目

種類(登記):居宅

構造(登記):木造瓦葺2階建

専有面積(登記):

1階:37.98m2

2階:36.73m2

間取り:

バルコニー面積:不明

管理費等:

敷地利用権:所有権・その他

占有者:あり

築年月:昭和22年12月

階:1階と2階

 

3点セットの見るポイント

 

■物件明細書より

・買受人が負担することとなる他人の権利より

【物件番号2】

賃借権

範囲:全部 賃借人:【A】

期限:定め無し

賃料:月額7万円

賃料前払い:なし

敷金:30万円(解約時に10万円を返金する特約がある)

上記賃借権は抵当権設定後の賃借権である。


・物件の占有状況等に関する特記事項より

なし


・その他買受の参考となる事項より

【物件番号2】

本件建物のために、その敷地(地番○番○の一部、登記記録上の所有者【B】につき使用借権が存する。買受人は、敷地利用権の設定を要する。


■現況調査報告書より

1.その他の者が本建物を住居として使用している。

2.所有者←→賃借人【A】の契約内容

①契約開始:平成10年3月

②更新の種別:法定更新

③賃料:7万円/月

④敷金:30万円(10万円は解約時に返金する)

3.目的外土地の概況

①使用借権

②昭和39年5月

③貸主:土地所有者、借主:建物所有者


※関係人の陳述等より

【賃借人【A】の親族】より

1.目的建物の賃借人である【A】の親族です。父が高齢のため本件調査に十分対応できません。

2.私たち家族が建物所有者【D】から賃借し居住している。

3.賃料は、毎月7万円を支払っている。家賃は差し押さえにより、令和2年4月より金融機関に支払われている。

4.競売手続きの結果、所有者が変わった場合には退去するつもり。

5.入居当時、浴室が無かったので自費で浴室を設置。当時100万円以上の費用をかけた。

6.現在は雨漏りは無い。

7.一部越境利用している部分がある。それについては建物所有者の親族である【H】が詳しい。


【破産者【D】破産管財人弁護士【E】】より

1.破産者【D】の破産管財人である。

2.当職が破産管財人として管理して占有している。

3.【D】の父の亡き【I】が【A】に賃貸している。

4.家賃は同居人の【C】名義で支払がある。


【建物所有者の親族【H】】より

1.建物所有者である【D】の親族である。


【隣接地所有者【F】】より

1.【B】の親族である。

2.【B】亡きあと、土地の管理をしている。

3.【D】の建物の一部が敷地を利用していることは承知している。

4.私と【D】の親族の【H】とは長年の友人なので、敷地の利用について地代についての約束はしていない。

5.競売で落札された場合は、敷地の一部利用について何らかの契約をしておきたいと思っている。


※執行官の意見より

1.各不動産の使用状況等から、関係人らの各陳述のとおりであると推認された。


□室内写真等より

1.間取りは4DKとなっています。1階に洋室、2階に和室が3部屋あるようです。

2.建物のトイレ部分が隣接地に越境し、他人地を一部敷地利用しているようです。

3.越境しているトイレ部分の写真があります。

4.トイレは和式トイレの上に様式便座をかぶせた利用をされているようです。

5.建物内部には、生活用品、生活家電が写っており、生活感が窺えます。

6.雨漏り跡はしっかりと写っています。



■評価書より

・最寄駅より徒歩約7分程度の場所のようです。道路距離540m。

・角地になっています。連棟式2戸1の建物が片側が取り壊されていて、現状は一戸建てに近いようです。

・接面道路|東側:約5.8m市道、北側約5.5m市道

ライフライン:上水道、ガス配管、下水道すべてあり。

※下水道は、他人地を介して本管に接続している可能性があるようです。

・経済的残存耐用年数|約0年

・建蔽率はオーバーしている可能性が高いものと思料される。

・評価算定の基準額が土地、建物の合計で約523万円となっています。

・現在住まわれている賃料にて算出。約70,000円/月です。年間だと84万円となります。




 

投資シミュレーション

 

それでは、売却基準価額より先ほどまでの事例を含めて見ていきたいと思います。

売却基準価額が220万円です。

家賃収入が7万円で計算します。年間で84万円となります。


計算式1【売却基準価額での計算】

84万円÷220万円×100=38.18%(表面利回り)となりました。

続いて、基準額での価格を基に計算しています。

約523万円

計算式2【基準額での計算】

84万円÷523万円×100=16.06%(表面利回り)となりました。


計算式3【計算式2より2割減で求める計算】

84万円÷418万円×100=20.09%(表面利回り)となりました。




 

入札時のワンポイント

 

競売の取り扱いとして物件明細書に記載されていた


「上記賃借権は抵当権設定後の賃借権である。」

この内容は、6か月猶予がついているわけではありませんので注意してください。

但し、落札者が賃借人に対して、解約の申し出をするには6か月間以上の期間が必要となります。そのため、引き渡し命令の対象とはならない可能性が大きいので、退去を前提に交渉する場合は注意しましょう。

その場合あ、引き渡し命令ではなく、明け渡し訴訟になります。



「本件建物のために、その敷地(地番○番○の一部、登記記録上の所有者【B】につき使用借権が存する。買受人は、敷地利用権の設定を要する。」

こちらの内容は、説明を読んでいくと理解されると思いますが、要するに、他人地に越境物を設置しているので、落札者が引き続き越境を解消せず引き続き利用する場合は、利用するための手続きが必要だと言うことです。


投資用で考えるならば、引き続き現在の賃借人に住み続けてもらえるのが一番ですが、今回は落札されたら退去するような話もでています。


そして、落札して越境物を利用するにも、その土地の所有者と何かしらの取り決めが必要にもなりそうです。


現在の家賃は現状から考えると高い家賃を頂けていると思われるので、退去後の改装、家賃設定で収益があるのか?その点を注意しましょう。


また、浴室については賃借人が自費で設置されたと言っていたので、退去の際の買取請求権がどうなのか?その点も考慮が必要になりますね。


※買取請求権とは?

賃借人が自費で賃借物に改修などを加えることで、建物の価値が上昇する場合があります。その場合に、賃借人は、自費で取り付けた設備などを退去時に家主に対して買取をして下さいと言える権利です。

今どきの契約書には、買取請求権はできない。と、一文入っているので、それは話できなくなっていますが、昔の契約書はどうなのか?


 

本ブログのコンセプト

 

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