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女性の不動産投資。競売入札シミュレーション奈良地裁本庁編②R2.8.7開札
さて、今回も取り上げるのは奈良地裁本庁の競売物件です。
奈良地裁本庁は
1.土地1件
2.戸建て13件
3.マンション3件
合計17件が開示されています。
そんな奈良地裁本庁で取り上げる物件は今回もファミリータイプのマンションです。
前回と事件番号が同じですが、物件番号が違うのでご注意ください。
奈良地裁本庁
入札物件の期間は、
入札期間は7月27日~8月3日
開札期日は8月7日です。
事件番号 令和01年(ケ)第86号
売却基準価額 3,800,000円
買受申出保証額 760,000円
買受可能価額 3,040,000円
種別:土地 持分売り
物件番号:3
所在地:生駒市辻町
地目(登記):宅地
土地面積(登記):2557.56m2
用途地域:第一種住居地域
建ぺい率:60%
容積率:200%
持分:200000分の1232
種別:土地 持分売り
物件番号:4
所在地:生駒市辻町
地目(登記):宅地
土地面積(登記):10.08m2
用途地域:第一種住居地域
建ぺい率:60%
容積率:200%
持分:200000分の1232
種別:土地 持分売り
物件番号:5
所在地:生駒市辻町
地目(登記):宅地
土地面積(登記):3270.09m2
用途地域:第一種住居地域・近隣商業地域
建ぺい率:60%・80%
容積率:200%・200%
持分:200000分の1232
種別:区分所有建物
物件番号:6
所在地:生駒市辻町
種類(登記):居宅
構造(登記):鉄筋コンクリート造1階建
専有面積(登記):2階部分 58.52m2
間取り:2LDK、
バルコニー有:南東向き、約7.2㎡、概測による)
バルコニー面積:約7.2m2
管理費等:17,550円
敷地利用権:所有権
占有者:あり
築年月:昭和52年2月
階:2階
今回取り上げる物件はこちらの物件です。
※物件番号1から始まっていませんので、入札の場合は番号で特定が必要です。
前回ブログで取り上げている事件番号と同じです。くれぐれも入札の際は物件番号をご記入忘れないよう入札してください。
3点セットの見るポイント
■物件明細書より
・物件の占有状況等に関する特記事項より
【物件番号6】
【C】が占有している。同人の賃借権は抵当権に後れる。ただし、代金納付日から6か月間明け渡しが猶予される。
・その他買受の参考となる事項より
管理費等の滞納があります。
■現況調査報告書より
・賃借人(占有者)が住居として使用しています。
・滞納は約44万円です。【令和2年2月調査時点】
・賃貸借契約の内容【所有者と賃借人C】
①平成26年2月より契約されているようです。
②家賃は毎月45,000円となっています。
・本件目的と地上には本件建物含め、2棟が建っているようです。
・目的建物の玄関ドア付近、リビングの窓側壁面、及び西側洋室の壁面にカビによるものと思われるシミが見受けられた。(室内写真があるようです)
・管理費等の他の滞納
遅延損害金、住民活動運営費の滞納金及びその遅延損害金、水道料金の滞納及びその遅延損害金があるようです。約20万円程度。
・目的建物共有者らへ照会文を送付したが、回答はないようです。
※関係人の陳述等より
・目的建物占有者より
1.目的建物を、前所有者から賃借し、居住している。
2.前所有者は平成29年11月頃に亡くなったと聞いている。
3.その結果、相続人から賃借していることになっているんのと考えているが、相続人と連絡が取れていない。
4.賃貸を仲介した不動産屋さんに聞いても相続人はわかならないとのこと。
5.目的建物は、湿度が高くなりやすい。結露が生じることがある。
6.専用庭にある物置は賃貸人の物である。
□室内写真等より
・角部屋に位置しているようです。
・間取りは2LDKで、和室、洋室が各1部屋あるようです。
・専用庭があるようです。
・室内の設備は浴室は一度交換されているように見受けます。
・それ以外の設備は分譲時のままのような感じがします。
・室内の家財道具等が整っていて生活されているのがわかります。
・室内も丁寧に使用されているのがわかります。
■評価書より
・最寄駅より徒歩約10分程度の場所のようです。道路距離800m。
・経済的残存耐用年数は約7年となっています。
・エレベーターはあります。
・駐車場はあるようですが、空きは調査時点ではないようです。
・管理会社は介在しています。
・マンション全体の修繕積立金は約8500万円となっています。
・保守管理の状態:普通。
・近い将来の大規模修繕計画はあるようです。
・評価算定の基準額が土地、建物の合計で622万円となっています。
・現在の賃料が4.5万円/月となっています。年間だと54万円となります。
投資シミュレーション
それでは、売却基準価額より先ほどまでの事例を含めて見ていきたいと思います。
売却基準価額が380万円です。
家賃収入が4.5万円で計算します。年間で54万円となります。
計算式1【売却基準価額での計算】
54万円÷380万円×100=14.21%(表面利回り)となりました。
続いて、基準額での価格を基に計算しています。
約571万円として計算します。
計算式2【基準額での計算】
54万円÷622万円×100=8.68%(表面利回り)となりました。
計算式3【計算式2より2割減で求める計算】
54万円÷497万円×100=10.86%(表面利回り)となりました。
上記の結果になりました。
滞納が約65万円ありますので、そちらを入札額(売却基準価額+滞納)にも加算します。
54万円÷445万円×100=12.13%
お家賃は気持ち低く感じますが、平成26年からお住まいだと考えると約6年住まわれているのでまだしばらくはお住まい頂けそうだとすると売却基準価額での落札であればまずまずな感じもします。
買取再販事業者の参戦も考えられますが、再販価格を考えるとよい勝負になりそうかと思われます。
最終的にどこの利回りで狙うのか?
入札時のワンポイント
家賃が低いと考えられるならば、落札後に家賃交渉もありかもしれませんが、あまり現実的ではないですよね。
それであれば、そのまま今の条件で住まい続けてもらうか?
もしくは、代金納付後の6ヶ月猶予明けに退去をしてもらうか?
落札後は、滞納の支払で支出もかさみますので、個人的にはそのままお住まい頂いてもよいかな?っと思います。
広々としたリビング、専用庭と、特徴があるので退去後の募集や再販時もポイント高い物件だと感じました。