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  • 執筆者の写真takayuki

女性の不動産投資。競売入札シミュレーション大阪地裁本庁編④R2.8.4開札




入札期間は7月21日~7月29日までです。


開札期日は8月4日となっています。


今回お届けするのは一戸建てのお家です。


売却基準価額の安さに目を引かれてピックアップしました。中身はどうなっているのか?

 

事件番号 令和01年(ケ)第812号

売却基準価額 3,510,000円

買受申出保証額 710,000円

買受可能価額 2,808,000円


種別:土地

物件番号:1

所在地:門真市島頭三丁目

地目(登記):宅地

土地面積(登記):45.19m2

用途地域:準工業地域

建ぺい率:60%

容積率:200%


種別:建物

物件番号:2

所在地:門真市島頭三丁目

種類(登記):居宅・車庫

構造(登記):木・鉄筋コンクリート造瓦葺3階建

床面積(登記):

1階:32.41m2

2階:30.85m2

3階:30.85m2

床面積(現況):

1階:約33.01m2

2階:30.85m2

3階:30.85m2

間取り:3LDK

敷地利用権:所有権

占有者:債務者・所有者

築年月:平成3年12月


今回取り上げる物件はこちらの物件です。


 

3点セットの見るポイント

 

■物件明細書より

本件所有者が占有している。

それ以外でコメントはありません。


■現況調査報告書より

・所有者が空家で使用しているようです。

・1階の床面積が少し増築されているようです。

・室内にはエアコン、テレビなどの家財道具、日常生活用品等の動産類が存在していますが、以下の理由で空家と思料されるそうです。

①郵便受けの郵便物が満杯になっている。

②電気メーターが無計量である。

③ガスが閉栓されている。

・増築面積は約0.6㎡認められるようです。

・室内の劣化、損耗の状況として

①外壁のクラック

②喫煙が原因と思われるクロスの汚れ

③和室天井のシミ

※それぞれ添付の写真があるようです。

・動物臭が感じられたようです。

・所有者宛に照会書を送付した結果、回答がない。

・所有者以外に権利を主張される方は速やかにその旨を書面で届け出るようにと書面を差し置いても届出がなかったようです。


★執行官の意見より

・立ち入り調査の結果から、目的建物は所有者が、住居(空家)として使用、占有しているものと認めるとのコメントがあります。


□室内写真等より

・間取りは1階が車庫、浴室、洗面室となっていて、車庫部分の入り口には手動のシャッターがあるようです。

・2階はLDKとトイレが主になっています。

・3階は和室が二部屋、洋室が一部屋の造りになっています。

・バルコニーは2階と3階にあるようです。

・執行官の調査内容にある外壁のクラックが見受けられます。写真だけの判断ですが、表面上の亀裂でなく、中までクラックが入っているように見えます。

・車庫、リビング、各居室すべてに荷物が映り込んでいます。

・各居室、リビングにはカーペットを敷いておられます。几帳面な方がお住まいだったように感じられます。

・個人的な感想として、キャラクターのパネル?パズル?のようなものが掲示されています。最近の傾向ではこのようなキャラクターには黒塗りされていることが多いのですが、久々に目にした感じがします。


■評価書より

・最寄駅より徒歩約25分程度の場所のようです。道路距離約2000m。最寄はバス停を利用となります。最寄のバス停から徒歩4分(約320m)と記載されています。

・接面道路は幅員4.7mの公道に面しています。(42条1項1号道路)

・間口は約7.2mとゆったりしています。

・ライフラインは上下水道、ガス管があるようです。

・経済的残存耐用年数は約2年となっています。

・保守管理状況は劣位とされています。

・建築確認の届け出はあるものの、「車庫付き長屋住宅」で届出されているようです。現況は「車庫付き戸建て住宅」と異なっているようです。また、検査済み証の交付は無いようです。

・評価算定の基準額が土地、建物の合計で5,562,000円となっています。

・近隣の事例などを鑑みて賃料設定は8万円/月。年間だと96万円となります。


 

投資シミュレーション

 

それでは、売却基準価額より先ほどまでの事例を含めて見ていきたいと思います。

売却基準価額が351万円です。

家賃収入が8万円で計算します。年間で96万円となります。

計算式1【売却基準価額での計算】

96万円÷351万円×100=27.35%(表面利回り)となりました。

続いて、基準額での価格を基に計算しています。

約556万円として計算します。

計算式2【基準額での計算】

96万円÷556万円×100=17.26%(表面利回り)となりました。


計算式3【計算式2より2割減で求める計算】

96万円÷444万円×100=21.62%(表面利回り)となりました。


上記の結果になりました。


戸建て物件となりますので、色々と補修問題などがでてくることを考えるとマンションよりも高い利回りで計算したいです。

利回り19%として計算すると


96万円÷19%=505万円


今回はこちらの金額が入札予定額です。

 

入札時のワンポイント

 

今回の物件は、空家物件でありますので比較的入札件数が伸びそうな感じがしますね。


検査済み証がないのがネックではありますが、十分一般市場での売買で売りに出されてもおかしくない物件です。


そうなると、今回も再販事業者との競合は避けて通れないでしょう。


外壁のクラックや雨漏りのシミのようなものに対しての評価がいかようなものか?


修繕コストを考えて抑えた入札になるのか?

それともコストを無視した売り出し設定で攻めてくるのか?


市場で売却するにあたっても1000万円以下であれば十分売れるかと思いますので、さすがに500万円では落札は厳しそうです。


今回は落ちればラッキー的な要素での入札となりそうです。


個人的には先ほども書きましたがカーペットを各居室に敷いてらっしゃるところをみると、室内の使用は丁寧に使用されていたのではないかと感じます。


外壁や雨漏りの問題はさておき、室内の原状回復にかかるコストは思う以上に低く見積もれるかもしれませんね。

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