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女性の不動産投資。競売入札シミュレーション大阪地裁堺支局編④R2.7.30開札
今回も大阪地裁堺支局の入札物件をシミュレーションしていきます。
入札期間は7月15日~7月27日までです。
開札期日は7月30日となっています。
今回も一戸建ての物件を見ていきます。
事件番号 平成31年(ケ)第73号
売却基準価額 2,420,000円
買受申出保証額 490,000円
買受可能価額 1,936,000円
種別:土地
物件番号:1
所在地:羽曳野市野々上五丁目
地目(登記):宅地
土地面積(登記):67.42m2
用途地域:第一種中高層住居専用地域
建ぺい率:60%
容積率:200%
種別:建物
物件番号:2
所在地:羽曳野市野々上五丁目
種類(登記):居宅
構造(登記):木造瓦葺2階建
床面積(登記)
1階:33.12m2
2階:26.49m2
床面積(現況)
1階:約53.12m2
2階:約39.49m2
間取り:5DK等
敷地利用権:所有権
占有者:債務者・所有者
築年月:昭和44年7月
今回取り上げる物件はこちらの物件です。
3点セットの見るポイント
■物件明細書より
・本件所有者が占有しています。
それ以外にコメントはありません。
■現況調査報告書より
・所有者が住居で使用しているようです。
・増築部分があるようです。
・家財道具、日常生活用品等の動産類が存在するようです。
・増築の継ぎ目と思われる玄関の天井に漏水跡が見受けられるようです。
・1階の床の随所に撓みが感じられるようです。
・樹木の一部が道路に越境しているようです。
★関係人の陳述等より
・債務者兼所有者の子より
1.債務者兼所有者が家族で住んでいます。
2.玄関の漏水跡からは大雨の時に滲みでることがあるようです。
3.1階のダイニングキッチンなどの床が撓んでいる。
4.購入当初より増築されていた。
□室内写真等より
・建物の間取り図に増築部分が記されています。
・間取りは2階建ての5DKのようです。1階に和室、洋室、DK。2階に和室が二部屋と洋室が一部屋あるようです。
・駐車場はありません。
・室内の写真を見る限り比較的綺麗な状態に見えます。丁寧にご使用されているのがわかります。設備等も目立った汚れ損傷は無さそうに見えます。
・生活されている部屋と荷物置き場となっているお部屋があるように見受けられます。
・角地です。
■評価書より
・過去に一度競売に出たようで、今回は再評価として売却基準価額が見直しされています。
従前の売却基準価額は346万円。今回が242万円となっています。
・最寄駅より徒歩約19分程度の場所のようです。道路距離約1500m。バス停が最寄駅です。
・建築基準法上の道路に接道しています。
・建蔽率が超過しているようです。
・上下水道、ガス管のライフラインはあるようです。
・経済的残存耐用年数は耐用年数を超過しているものと推定と記載されています。
・屋内の状況は外観以上に朽廃性が色濃く、構造骨組みの脆弱性が推認される程度にまで各部の磨滅劣化、陳腐化が進行している状態にある。基礎・土台等の状態を含め、抜本的補修を行うには過大なコストを要するものと考えられる。
・評価算定の基準額が土地、建物の合計で4,941,000円となっています。
・評価人算定の賃料はありませんでした。近隣の相場から5万円~6万円と推定します。。年額だと60~72万円となります。
投資シミュレーション
それでは、売却基準価額より先ほどまでの事例を含めて見ていきたいと思います。
売却基準価額が242万円です。
見込み家賃収入が5.5万円で計算します。年間で66万円となります。
計算式1【売却基準価額での計算】
66万円÷242万円×100=27.27%(表面利回り)となりました。
続いて、基準額での価格を基に計算しています。
約494万円として計算します。
計算式2【基準額での計算】
66万円÷494万円×100=13.36%(表面利回り)となりました。
計算式3【計算式2より2割減で求める計算】
66万円÷395万円×100=16.70%(表面利回り)となりました。
上記の結果になりました。
前回、大阪本庁の落札事例からみると利回りは15%あたりに落ち着くと仮定すると
66万円÷15%=440万円
この辺りが落札価格になりそうな気もしますが、前回不競落として今回出てきているならば、前回の基準価額である346万円以上の入札額が入ることは考えにくいかと思いますので、売却基準価額の242万円~276万円この辺りで落札されるのか?
なんとなくですが、300万円あたりが落札価格になりそうな気がします。
入札時のワンポイント
今回の物件も不競落による再競売になっている物件かと思われます。
前回までの動向を把握していないため推測として記載しております。お許しください。
そう考えると前回より不競売が続いて再度競売に出てきている物件が多いように感じます。
今回のポイントとして気になるのは、評価人のコメントに出てました、外観以上に室内の損傷が激しいそうなコメントがきになりますね。
写真に写っている内容ではどちらかというと比較的綺麗にご使用されているように見受けられたものがそれとは反するコメントなのがびっくりしました。
また駅からも離れているため駐車場がないことは売買、賃貸共にネックとなりそうですね。
後は、潰して更地として販売する方法も選択肢として考えられるのか?
今回の価格変更に伴う入札、そして入札数と落札価格を見ていきたいと思います。
物件自体はビギナー向けかと思いますが、出口戦略が容易ではないことと改装費を考えると二の足を踏む物件です。