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不動産投資 競売投資10のリスク④
今回も引き続き競売投資の10のリスクを見ていきましょう。
今回は、5,6のテーマを見ていきます。
5.3点セットの資料が作成された時から入札まである程度の期間がかかるため、当時の内容と違いが生じている可能性があること。
3点セットが作られてからBITで情報が公開されるまで3~4か月程度した後に公開されます。
そのため情報が古くなっていることがしばしばあります。
逆に記載されている情報から変わっている可能性があることを前提に入札を勧めるくらいでちょうど良いかもしれません。
何が変わっているのかを予測する。
私が経験したことをお話していきます。
まずわかりやすいのが
1.滞納金の増加
3点セットには調査した日までの滞納金しか掲載がされていません。なので、入札、落札まで4~5か月程度かかった場合、さらにその月日分の滞納が増えていると考えれます。
シミュレーションをする際はその点もしっかり抑えましょう。
2.遅延損害金の存在
これも先ほどと同じ考え方で予測することになります。
支払が遅れれば遅れるほどこの遅延損害金は増えていきます。
3点セットに掲載されている、されていないかかわらず、遅延損害金のことも念頭に入れておきましょう。
3.所有者(賃借人)の去就。
これは二通りの考え方になります。
まず一つ目は
3点セットの調査時点では誰かが住んでいると記載されていたのに、入札前の調査に行った際はすでに空家になっていた。
二つ目は
入札前の調査時点では誰かが住んでいる形跡の確認ができたが、落札後見に行くと誰も住んでいる気配を感じなくなった。
一つ目のケースであれば、最悪の場合入札を見送ることも選択として選ぶことができます。
しかし、二つ目のケースであれば落札した後なのでどうしようもありません。
私自身はどちらも経験してきました。
特に困るのが二つ目のケースです。
中に人が住んでいることを前提に物事を進めていっているので、退去されてしまっていると足取りをつかむのに時間がかかります。
そうなると割と運頼みになることもしばしばありました。
つまり時間の経過とともにお金、人は変動している。もしくは変動する可能性がある。その点をしっかりと頭に入れておきましょう。
6.落札ができず時間と労力がかかること。
正直なところ、不動産投資物件で賃借人がいてる場合であれば、現地調査を省いても良いかもしれませんが、地域性や建物のことを全く知らないまま入札するのはお勧めしません。
現地へ赴くことで、入札を見送ることもあれば、自信をもって入札できることがあります。
そうなると、ご自身が入札を考えた投資物件の調査を行うわけです。
①裁判所へ出向いて簿冊のチェック
②物件の現地へ行って周辺から建物などをチェック
③銀行へ行って保証金の振込
④裁判所へ入札書の提出
⑤開札結果
少なくともこの5つのローテーションがあります。
すべてが同日でできるわけではないので、それぞれの手間暇がかかるわけです。
すぐに落札ができればよいですが、落札できなければこの手順を毎回することになります。
今期と時間がないと続けていくのは厳しいでしょう。
実際に私も競売事業に従事した時は3か月間この作業のみをしていました。
いつ落札することができるのかわかならい本当に暗いトンネルを歩くような感覚です。
大抵の方はこの3ヶ月くらいで落札ができないので止めてしまいます。
止めるとどうなるのか?
もう入札をしなくなります。
不動産会社でもすべての不動産会社は競売をしません。
しない理由はここにもあると言えるでしょう。
仕事の時間で競売をするわけですが、やれどもやれども入札しても落札できない。
落札したからといって必ず儲かるわけでもありません。
それであれば同じ労力と時間を割くならば、もっと効率の良い仕事に取り組むことになります。
では、不動産投資物件だから調査を省いてやれば簡素化したらいいのでは?
この考えがまたよぎり出します。
この時にご自身がどう考えて行動できるのか?これも大切です。
なぜ現地調査を行うのか?そもそもその意味を理解しないとその考えに陥りやすいです。
現地調査をする理由は冒頭の5.でも書きましたが、何か変化が起こっているかもしれないと予測して動くことをやめてしまいます。
そして、現地を見ずに落札した場合、その時は賃借人が住んでいるから良いですが、退去されてしまった後はどうなるのか?
物件の特徴や駅周辺の環境などみて現地調査をするのは、その時だけでなくその後に繋がるために現地調査を行います。
いわば将来を見据えた行動です。
最寄駅から歩いて現地へ行くだけでも遠く感じたり、近く感じたり。
駅まで平坦だと思っていたらアップダウンがあったり。
ご自身が住んでみたいと思える街並みか否か?これも入札するうえで大切なポイントです。
一棟マンション、一棟ビル以外の居住用の建物(マンション・戸建て)は、ご自身が住みたいと思えない物件はみんな同じく住みたいと思う方は少ないです。
私が提案する500万円以下の物件では1R,1Kが主体なのでそこまで考えるのは難しいかもしれませんが、街並みは変わらないと思います。
なので、競売は一般の不動産取引に比べて時間と労力を惜しむとそれに比例した結果になりやすいです。
根気よく続けていくことが成功のポイントです。