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  • 執筆者の写真takayuki

不動産投資 競売投資10のリスク②



前回に引き続き


不動産投資で競売投資を利用する際に気を付けてほしいリスクをご紹介します。


今回は、2番目の


「3点セットに記載されている賃借人が住んでいるはずなのが、まったく違う人物が住んでいる可能性があること。」


こちらについてです。


まず、「賃借人」と限定しましたが、所有者の場合もあります。


これは、3点セットではどのような人が現在住んでいるのか?そのことが書かれています。


例えば、


1.所有者が住んでいる

2.賃借人が住んでいる

3.無償で使用している。

4.占有は認められない。


などなど、様々な見解で表現がされています。


これは私が実際に体験したことを例として書かせて頂きます。


 

3点セットに記載されている内容が


1.6か月猶予の物件でした。


※6か月猶予とは、現所有者が銀行からお金を借りてその不動産を購入します。その後、自分が住んだあとに人に貸す、もしくは当初から他人に貸します。

①お金を借りる

②他人に貸す。

この順番になります。

この順番になった場合の競売物件では落札された後、「6か月間」は賃借人は部屋に住む権利があります。但し、家賃の支払は必要です。

この6か月間を利用して次の新居を探すことになる。

そのような条件が付いた競売物件です。


2.賃借人の家族構成


ここで記載されていたのが、母親、中学生男子、高校生男子の合計3人家族で居住しているとコメントがありました。


3.現地へ行くと


落札した後は、必ず現地へ行ってインターホンを鳴らして本人に会いに行きます。

そこは、マンションのオートロックがあるマンションだったので、マンション入り口にあるインターホンでお部屋番号をいれて呼び出します。

インターホンを鳴らすと、男性の声が対応しました。


先ほども書きましたが、3点セットには男性は中学生もしくは高校生のいずれかです。


しかし、声はさらに年期を感じさせる渋い男性の声です。


 

皆さんならこんな場合どうされますか?


①予想していた年代の声と違うと思い、部屋を間違えたと思って一旦間違えたと言って、断る。


②特に違和感もなく普通に会話ができる。


③違和感があるけど会話をしてみる。


さぁどれでしょう?


ちなみに私は③でその時は対応しました。


中学生か高校生しかいないと頭から決めつけていたので、渋い男性の声に対して


「お母さんはいてますか?」


なんとのんきな質問をしているのか?


しかし、何度も言いますが、3点セットに記載されている情報しか持ち合わせていませんのでそれしか言いようがありません。


それに対して返ってきた言葉は。


「ふふっ。お母さんって。」


「まぁいい。部屋の前まで上がってこいよ。」


こんな言葉が返ってきました。


どうです?


中学生、高校生の模範解答ではなありませんよね??


僕の頭の中で返ってくる言葉は、


「今、母は仕事に出ているのでいません。何の用ですか?」


「不動産会社のもので藤本と申します。今日は今のお住まいのことでお話があってお伺いしました。ご挨拶でお名刺をお渡ししたいので少しお時間頂けますか?」


「わかりました。少しお待ちください。そちらまで行きます。」


そんな会話のシミュレーションを描いていたんですが、違いました。


 

実際にお会いすると


やばい雰囲気しか醸し出していない、おじ様でした。


どうやらさらに別に同居人がいたようです。


恐らく現地へ来た執行官からの質問に対して、契約時の入居者名簿が3人で申込していたので新たな4人目の存在はでてこなかったようです。


住んでいる人が違うというお話ではありませんが、


3点セットに書かれている人以外の登場人物も考えられるということをお伝えしたかったのです。


これだけは本当に予期することができません。


後は別で経験したのが、住んでいる賃借人が本人かどうかわからないこともありました。


基本的に競売の場合は所有者に対して申し立てされるものなので、僕らは所有者とのコンタクトが基本になるんです。


賃借人の場合は、単にそこに住んでいる人なので本当に契約して住んでいる人なのか?

はたまた成りすましで住んでいる人なのか?


まったくわかりません。


僕らができるのは、所有者が変わったことでの案内くらいなもんです。


賃借人からわざわざ連絡をしてくることもないですし、恐らく賃借人の方も何がどうなっているのか?その事情すらあまり把握できていないと思います。


前もって裁判所の執行官がお部屋に行って現地調査に入られるので、競売になっていることは賃借人も知ることができます。


しかし、知っている程度でどうなるのかまではわからないでしょう。


そのためしっかりと住んでいる賃借人の方には事情を理解して頂いて、退去の必要がなく引き続き住み続けて頂くよう努めて安心して住んでいただけることを考えましょう。


 

ちなみに、先ほどの声が渋いおじ様はどうなったのか?


当時の私の勤め先は、退去してもらってリフォームして販売をする会社だったので、引き続き住んで頂くお話ではなく、退去してもらうための話し合いでした。


出会って当初は身の危険を感じ、冷や汗がでましたが、話し合いの場を3度設けて無事に退去して頂く運びとなりました。


その方は同じ業界で同じ競売の仕事をしている会社の社長さんだったんです。


道理で醸し出す雰囲気が一般人とは違うわけです。


最後にはこれからも頑張れよ。と、温かいお言葉まで頂きました。


競売にまつわる人々は本当にどんな方なのかお会いするまではわかりません。


すべて見た目で判断しがちですが、決してそれだけではない人間ドラマみたいなのもあります。


しかし、普通に生活していれば出会うことがない方々ばかりなので、勇気と好奇心がないと気持ちにストレスがかかるかもしれませんね。




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